【骨粗鬆症】〜骨を守ろう〜

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症とは、カルシウム不足から骨の密度が減少し、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって弱くなる病気です。2008年500万人(この時期を最初に書いた時点)でしたが2024年現在は1280万人(骨粗鬆症財団調べ)の患者さんがいると言われています。

このうち女性980万人男性は300万人。圧倒的に女性に多い病気です。60歳では5人に1人。70歳では3人に1人。80歳では2人に1人と言われています。人生100年時代。骨を守って健康に過ごしたいですね!

原因がない?

骨粗鬆症は起こる前に予防したい病気です。はっきりした病気がなく、閉経加齢による生理的な骨量の減少が何らかの原因でひどくなったものを原発性骨粗鬆症と言います。特に女性は閉経後に急激に骨量が減ります。カルシウムの摂取不足、女性ホルモンの欠乏、
カルシウム調整機能の衰えが原因です。喫煙や飲酒、低体重、運動不足なども要因になると言われています。

入れ歯と骨粗鬆症

骨粗鬆症になると顎の骨も痩せます。歯科医院でレントゲンを撮った時に骨粗鬆症が見つかった!なんてこともあります。残念ながらせっかく作った入れ歯が合わなくなることも。特に女性の場合は入れ歯の寿命が短いのです。

骨は硬いイメージがあり変化しないイメージですが、実は絶えず活発な新陳代謝をしているのです。

壊すと造るバランスが大切

丈夫でしなやかな骨を保つためには、古い骨を壊し、たえず新しい骨に作り変える必要があるのです。これを骨代謝といいます。骨のもとになるカルシウムの摂取が不足したり、身体が老化して骨をつくるためのホルモンが不足してくると、骨をつくる量よりも骨を壊す量のほうが多くなります。このバランスが崩れるのが骨粗鬆症です。

こうして骨からカルシウムが徐々に減り、骨がスカスカになっていきます。こうなると転んだだけで骨折してしまいます。

日頃から予防に努め生活の質を高め元気な老後を過ごしたいものです。

骨粗鬆症を予防するには

骨粗鬆症を予防は食事と運動。転ばないための対策も!

[食事]

カルシウムを多くとるように心がけましょう。カルシウムは大豆製品乳製品小魚海草緑黄野菜などに多く含まれています。カルシウムは吸収されにくい栄養素ですが、良質のたんぱく質ビタミンDを多く含む食品と一緒にとると、吸収がよくなります。 カルシウムは1日600ミリグラム、できれば800ミリグラム摂取したいものです。

※ビタミンDが多く含まれる食品→肝油、魚、卵黄、しいたけ、酵母、緑茶など。

[運動]

骨には荷重がかかっていることが必要です。適度な運動で骨が刺激されると、体内に入ったカルシウムが有効に使われ、骨量が増えることがわかっています。骨を強くするための運動は、エアロビクスやバレーボール、重量挙げのような負荷の大きい運動ほど有効ですが、負荷は小さいですが散歩水泳などの趣味の範囲で楽しみながら毎日続けるられるような運動も効果的です。毎日30分程度続けることによって、骨とともに身体を支えている筋肉も強くなり、身のこなしがよくなります。転倒による骨折の防止もできます。こまめに家事をするなど活動的な習慣を取り入れるのもよいでしょう。

[日光浴]

カルシウムの吸収に欠かせないビタミンDは、人間の皮膚が日光の紫外線を浴びることでつくられます。適度に外に出て日光を浴びましょう。近年オゾン層の厚さに変わりがありませんが、紫外線を散乱・吸収するエーロゾル(大気中の微粒子)等の影響で紫外線量が増えています(気象庁参照)。紫外線が強い日は紫外線対策もお忘れなく。

 

2024.02.22 更新

前の投稿

お口の大敵-歯周病

お口の大敵-歯周病
乳歯の幹細胞から歯を支える骨 名古屋大が犬で成功!
次の投稿

乳歯の幹細胞から歯を支える骨 名古屋大が犬で成功!