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仮歯を入れたら注意すること!
仮歯の必要性
歯医者さんでの治療で歯を抜いたときや、かぶせものをかぶせるまでの間、仮の歯(ダミーの歯)を入れたことのある人も多くいるのではないでしょうか?
今回は仮歯を入れたときの注意点を説明します。
そもそも、なぜ仮歯が必要なのでしょうか。
歯が動くのを防ぐ
歯を大きく削ると、歯と歯の間に隙間ができます。そのため、前後の歯がその隙間に倒れてきたり、噛みあう歯が伸びてきたりします。また、歯が動いてしまったら、せっかく型どりをして作成したかぶせものが入らなくなったりすることがあります。このように歯の移動を防ぐために仮歯を入れます。
歯茎のもりあがりを防ぐ
歯を削ることでできるスペースに歯茎が広がってきたり、もりあがったりすることがあります。そうなると、かぶせものがうまく入らなかったりします。
また、仮歯を入れずにそのままにしておくと、削ってできたスペースに食べかすなどがはさまり、歯肉炎になったり、炎症を起こしたりします。
審美性の問題
歯を大きく削った時や、歯を抜いたときはやはり審美性がきになりますよね?仮歯を入れることで審美性もあまり気にならなくなります。そのほかにも、しみるのを防いだり、食事がしっかり噛めたりとメリットがあります。
仮歯の注意点
おせんべいなどの固い食べ物は避ける
仮歯はご自身の歯のように固くはなく、その場でプラスチックで作っています。そのため、固いものをガリっとかんでしまうと、欠けてしまったりします。
くっつきやすい食べ物も避ける
もちやガムなど粘着性のある食べ物も仮歯を避けて食べましょう。食べているうちに、仮歯がぽろっととれてしまったなんて経験がある人もいるのではないでしょうか?
仮歯のまま放置しない
仮歯を入れると見た目は審美性がいいので、ここで治療をやめてしまう方もいます。しかし、仮歯は長期間使うものではないので、隙間から虫歯になったり、かみ合わせが変化したりします。
補助用具の使い方
歯ブラシ以外に歯と歯の間をフロスや糸ようじで磨くのはとても大切です。しかし、ご自身の歯と同じように強くフロスを引き抜いたりはしないでください。仮歯が取れる原因となります。フロスを通したら横から抜くように使用すると負担がありません。
もし、きつくてフロスが入らないようでしたら、歯科医院に相談してみましょう。無理に入れたりしないでくださいね。
もしも仮歯が取れてしまったら、捨てたりはせず、袋などに入れて歯科医院にもっていきましょう。欠けていたりしていなければそのままつけることができます。
欠けたりした場合も同様に歯科医院へもっていき修理または、改めて作り直してもらいましょう。
最終的なかぶせものがかぶるまでは、注意して仮歯で生活してください。
根管治療で仮歯がなければ直に転院すべきだろう
歯を削った状態はカラダの内部が利出した状態
オフィスではインレーや補綴治療(冠・クラウン、ブリッジ)そして根管治療の際は原則全てのケースで仮歯(テック、TEK、テンポラリークラウン)を作成し治療を行なっている。
仮歯を作製なければその歯の問題だけではなく周囲の歯そして咬合まで変化をきたすであろう。
転院してくる患者のほとんどは仮歯は装着されておらず深刻な状態となっていることがほとんどである。顕微鏡やラバーダムを使っていようが仮歯がはじめの一歩でありなければ話にならない。
【症例】
左が転院初診時の状態、痛みが消失せず抜歯宣告。隣の歯が移動し噛み合わせが乱れていた。
もちろん普通に治療をすれば問題なく機能させることが出来る。隔壁を作製しラバーダムを装着可能な状態に。さらに仮歯を作製し感染予防と咬合の安定化を図る。
詳しくは→(根管治療と仮歯 http://iritani.exblog.jp/22127102/)
【仮歯は何故必要なのか】
1)感染防止
歯を削った状態はカラダの内部が利出した状態。汚染物やバクテリアなのど感染に暴露するんを防ぐため
2)審美的回復(見た目の回復)
3)歯の移動防止、咬合の変化を防ぐ
特に根管治療を行なっている歯に関してはかなりな頻度で移動を認める。
4)食事を普通に出来るようにする
5)シミュレーション的役割
採取的な本歯をどのようにするか患者の希望を聞くため
根管治療の際は特に残根状態での治療が問題となる。
治療中の感染の危険性、破折の危険性、ラバーダム防湿の困難性、歯の移動(後の補綴治療の問題)などのリスクがあるからである。
しかし、コンポジットレジンなどの接着技術の進歩により簡単に隔壁作成が可能となり安全に根管治療が行なえるようになっている。