1、感染予防、安全な室内環境を作ります。

お口の中には400~900種類のバクテリア、ウイルス、カビが潜んでいます。

タービンスプレー

歯科治療は空気や水を強く噴霧しながら削るということをどうしてもしなければならないことが多くあります。ラバーダム防湿法を行なわない歯科治療は治療している歯だけではなく診療室の広い範囲で血液や唾液が飛散し汚染します。

400~900種類のバクテリア、ウイルス、カビなど汚染された体液成分が一緒に飛散するということなのです。

ラバーダム防湿法を用いることにより最も効果的に室内環境の汚染や感染を防げるのです。

2、歯をバクテリアの感染から守ります。

歯をバクテリアの感染から守ります

多くの場合はエナメル質を削り象牙質や歯髄(神経)が露出します。露出した象牙質や歯髄は発生学的に体の内部と言えます。皮膚を切開し筋肉や血管そして内蔵を露出させた状態と何ら変わりがないのです。ラバーダム防湿法は口の中に小さな手術室をつくり、歯を感染から守る目的もあります。

嵐の汚れた河川の河原でお腹の手術をすることはあり得ないことと思います。歯の治療も清潔な環境で行なう必要があります。それがラバーダム防湿法と言えます。

3、唾液から隔離し乾燥状態を保ちます。

すなわち薬を歯に作用させた時に唾液に流されず効果的な治療が行えるということです。3Mix-MP法(LSTR)療法など薬理効果を期待したい治療、緻密な作業を要求される接着など…。

しっかり丁寧な治療を行うには唾液で歯が濡れたり汚染してしまっては不確実なものとなってしまいます。お口の中に刺激の強い薬などが流れ込むのも防止することができます。(歯の治療にはその特殊性から酸など粘膜に刺激のあるものを使うことがあります。)

4、実は施術側も処置が簡単になります。

口腔内で歯の治療をする。舌や頬が邪魔である。唾液で濡れて滑る。そこは暗闇である。器具を飲み込ませてしまう危険もある。そのままでは危険な環境と言えます。

ラバーダム防湿法で口腔内から歯を隔離することにより、治療に邪魔な舌や頬はなくなり、唾液で悩まされることもなく、その歯を明確に出すことができ、器具や薬剤を口腔内へ誤って落とすこともない、2本の手を自由に使うことも出来る。治療に集中することが出来るのです。