【虫歯ができる原因】~虫歯ができる4つの条件~

皆さんは虫歯がどのようにしてできるかご存知ですか?

歯科イメージ

ほとんどの人が甘いものを食べた後など歯磨きをしないから虫歯ができると思っているのではないでしょうか?はたして本当に虫歯の原因はそれだけなのでしょうか?

どうなったら虫歯になるの?

お口の中は常時400〜600種類の様々な細菌が数億存在しています。

その中の虫歯菌(ミュータンス菌)は、食べ物の中のショ糖から酸を生成し、歯を溶かします。またラクトバチラス菌は直接歯を溶かすことはできませんが、穴が空いた後に虫歯を広げる働きをします。

歯が溶かされて穴が空いたのが虫歯です。

虫歯になる原因には4つの条件があります。

口腔内の細菌(虫歯菌)が原因

1つ目の条件は細菌です。その中でもミュータンス菌やラクトバチルス菌は虫歯の原因となり、虫歯菌と呼ばれています。

口腔清掃状態が悪く、口腔内の細菌が増えれば増えるほど虫歯になるリスクは高まります。

酸によって歯が溶かされて虫歯となる

2つ目は糖質です。虫歯菌は糖質が大好物です。口に入った食べ物から糖質を摂取することで酸を作り出し、歯の表面を溶かしていきます。

糖質の中でも虫歯菌の繁殖につながりやすいと言われているのがショ糖(砂糖)です。

そのため、飴やチョコレートなど甘いものを食べて歯磨きをしないと虫歯になると言われているのですね。

虫歯になりやすい人・なりにくい人がいる

3つ目の条件は歯質(歯の質)です。歯も個人差があり、歯が酸で溶けにくい人、溶けやすい人、歯が硬い人、歯が柔らかい人など、虫歯になりやすい人もいれば、なりにくい人もいます。

虫歯になりやすいからと言って、あきらめることはありません!しっかりと口腔ケアを行い、清潔な口腔環境を保つことで虫歯を予防することができます。

口の中がどれだけ酸性に傾くかで変わる

4つ目の条件は時間(唾液)です。唾液は酸性に傾いた口腔を元に(通常のお口の中は中性から弱アルカリです)戻す働きがあります。酸に歯がさらされている時間が長ければ長いほど、虫歯のリスクが高まります。

酸性に傾いている時間を短くすることで虫歯のリスクは減少します。そのためには酸の供給源となるプラークを早く落とすことです。(食後に歯磨きをする目的の1つです)

また食事をよく噛み酸を中和する唾液をたくさん出すことも大切です。食後にすぐに歯磨きができない時にはガムを噛んで唾液の力で酸を中和するのも有効です。

(ただし砂糖の入った河ガムでは酸が酸性されますので、キシリトールなど酸ができない甘味料を使用しましょう。)

食事や間食の摂り方にも注意しましょう。甘いものをダラダラと食べていると、歯が酸にさらされている時間が長くなりますので、食事や間食は時間を決めて食べましょう。

飴を長い時間舐めている、チョコレートをずっとちょこちょこつまんでいる、砂糖入りの飲み物をずっと飲んでいるなどは注意が必要です。

4つの条件が重なると虫歯ができる

上記の条件が重なると虫歯ができるリスクが非常に高まります。

食後は歯磨きを行う、歯磨きできないときはうがいだけでもしっかりと行うなどして、虫歯のリスクを少しでも減らして、虫歯に負けない口腔環境にしていきましょう。

歯科衛生士に相談しよう!

歯科衛生士はお口の健康のプロフェッショナルです。意外に大切なのは唾液の力です。お口のリスクを知る唾液検査などもありますので個別に自分のお口のリスクについて相談してみましょう

虫歯かなと思ったら・・・

もし、虫歯ができてしまったら、そのまま放置するのではなく、強い痛みが出る前に早めに受診して虫歯の治療を行いましょう。

また、定期的に歯科健診にいくことも虫歯の早期発見につながります。

 

2024.02 更新しました

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